アイデアに、GOODなアイデアとBADなアイデアがあるとすれば、その境目はどこでしょうか?ひとつの基準として「接触した人の行動を具体的に変えたかどうか」というのは尺度になりそうです。
GOOD IDEAとは「思わずやってみたくなる」アイデアである。
いいアイデアの条件のひとつが「思わずやってみたくなる」です。誰もが実行可能な身近さと、日常に溶け込みすぎて気づかない部分に「発見」を持ち込む。家にあるアレとコレを組み合わせれば・・・あーなんで今まで気づかなかったんだろう!早く家に帰って試したい。←ココに商品を差し込めばいい広告に。
「思わずやってみたくなる」は商品の中に埋め込めば無敵。練れば練るほど魔法のように色が変わるお菓子や、気持ちいいくらい角栓がとれるパック。またラー油をごはんのお供にするような新発想の商品も、思わず一度試してみたくなります。
「思わずやってみたくなる」要素は商品の中に埋め込めなくても、Tips(コツや活用術)として「外付け」することも可能。よくあるのが食品を買ってもらうための「レシピ」提供。ですがレシピは巷に無限に溢れているので、「差別化」を目的とするはずの広告において有効な手段なのかどうかは要検討。
レシピなどのTipsを介して商品の魅力を伝える場合、その商品が入っている「必然性」があることが大事です。これがないとレシピだけが受け取られて商品の印象は残らず棚も動かず。既存のレシピに商品を当てはめるのではなく、商品の特徴を最大化するための「広告表現としてのレシピ」を開発するのでないとうまくはいきません。
応用編:社員を掻き立てるパーパス策定
この要素は「毎日の仕事の中に埋め込む」などの応用も可能。パーパスやMVVの策定時も、果たしてそれは「思わずやってみたくなる」か?という問いを何度も繰り返すべき。でなければ額縁に「隠されて」しまうだけ。くだらないパーパスのために毎日社員を動員することほど非・生産的な営みはありません。社員の日常のやりとりの中に自然に浸透して出てくるコトバになりうるかどうか?という問いが大切です。
パーパス経営の時代。経営者の仕事は、社員に「なぜ、その仕事をやるのか?」を説明し続けること。もし説明できないとすれば、仕事自体を見直す必要もあるかもしれません。この重要な仕事は遮断と集中が不可欠。ワーケーションなどで定期的に「篭る」習慣を作りましょう。