そもそもニューノーマルでの常態であるリモートワーク下では「仕事の頑張り・プロセス」が見えづらいので、自然と結果重視にならざるを得ません。しかし、これは一概に悪いことともいえません。生産性が低いといわれる日本の会社員の仕事のやり方を抜本的に変えるチャンスでもあるのです。
結果とプロセスを両方評価される環境下では、目標値に届かない場合はプロセスでカバーするしかありません。その結果、勤務時間が終わってもダラダラと残業せざるを得なくなってしまいます。
プロセスから成果が求められる時代に必要な心がけ
フレックスタイムや裁量労働制を取り入れていても、これまでの会社員の働き方は実質オフィスという場における「時間拘束」でした。リモートになるとこの制約が無くなるので、決めた成果を出せれば時間の使い方は自由になります。働き方改革の文脈ではこの点が地殻変動のように大きな変化となるでしょう。
求められる「時間の使い方」の自律性
時間拘束が無くなると、成果へのコミット分の労働を提供した後はより良い仕事をするための自己投資に回せますし、回すべき。これまでの日本企業は社員が勉強して広い視野を持つと自社にフィードバックする前に辞めてしまうのでリスキリングに及び腰でしたが、個の時代を生きる個人にとっては死活問題。
変化の本質は、これまでいい意味でも悪い意味でも「会社任せ」にしていたあらゆることが「自分の責任」となることです。
自分の「学習サイクル」の確立を
将来にわたって良質なアウトプットを続けていくために必要なインプットは、週末に押し付けてはいけません。読書するにしても一日に集中できる時間は限度があるので、分散が必要。
仕事をしながら同時に学び続けるという経験は多くの日本人には馴染みのないものです。最初は効率が上がらないかもしれませんが、自分に合った学習サイクルを試行錯誤して見い出していきましょう。業務にまつわる勉強は平日のうちに済ませ、休日は業務と全く関係のないことを学ぶ時間に充てるなど、メリハリと工夫を。
モードの切り替えには、場所の切り替えが有効
いつもは早起きが苦手なのに、しばらく旅行をしているうちに徐々に起きる時間が早くなったりした経験はないでしょうか。長い間に身に着いた習慣を変えるには、いつもと違った環境に身を置くのが有効です。
たとえばワーケーションに最適化された貸別荘などに泊まって、仕事をしながら新しいライフスタイルの構想を練るのもいいでしょう。