日本の職場においても比較的服装や髪型の自由度は上がってきましたが、「働き方そのもの」についてはまだまだ改善の余地はあります。リモートワークが普及し「仕事=オフィスに出社すること」という定義が揺らぐ今、改めて「自分の働き方スタイル」について見直してみるのもいいでしょう。
そのひとつのヒントが「ワーケーション」です。これまで週刊ワーケーション関西では様々な「ワーケーションスタイル」をご紹介してきましたが、改めておススメのスタイルをピックアップしてみましたので、これらを考える材料にして自身のワークスタイルを見直してみましょう。
100人100色、ワーケーションスタイル
まずはちょっと気が向いた時にカジュアルに実行できる、身近な「プチワーケーション」のスタイルから。
オススメスタイル①:近所のカフェでプチワーケーション
テレワークなどで「ちょっと疲れたな・・」と思った時には、思い切って近所のカフェにGO!人間の集中力は90分が限度と言われているので、無理に続けることの方が非科学的。
カフェでしばしの「ノマド気分」を味わいながらの仕事は、適度な雑音や落ち着いたムードも伴ってはかどるもの。しかし、もうひとつ隠れた効用が。それは「行き帰り」の移動自体がもたらすリフレッシュ効果です。外の風を浴びながら、移り変わる街の風景を眺めながら歩くことで、カフェに着いたら新たな気持ちに、そして再度いつもの自分のデスクに戻った時にも仕切り直しができるのです。
すっかり過ごしやすい季節になりました。四季を通じて実施できるワーケーションですが、やはり「旬」といえるのは屋外で日本の豊かな自然の風をダイレクトに感じられる春と秋でしょう。行楽ムードの高まりに合わせておでかけするのもいいですが、まずは気分転[…]
オススメスタイル②:隣町ワーケーション
北欧家具のカラフルな水玉模様のように、日常を彩るちょっとした遊びゴコロの延長でできるのが「隣町ワーケーション」。在宅勤務で単調になりがちな毎日に、「差し色」のようなアクセントを加えることができます。
休憩時間に近所のサウナで「完全に整えて」午後の仕事を再開してみたり、一日の中にスポーツワーケーションの要素を取り入れてみたり。毎日は難しいかもしれませんが、余裕のありそうな一日にちょっと遊びゴコロを加えてみることなら無理せずできそうですね。
シンプルなインテリアに、アクセントになる小物をひとつ置くだけでいつもの平坦な日常の気分がパッと華やぐことがあります。長い白夜の冬が続く北欧のインテリアがカラフルな理由も、そのアクセントカラーによって、沈みがちなココロにポッと火を灯す狙いがあ[…]
オススメスタイル③:寄り道ワーケーション
たとえば「帰省」や「出張」など、何かしら用事があって遠方に移動する時。何気ないこんな移動も、見方を変えれば立派な「旅」ともいえます。そう気づいたら、ただ行って帰るだけではもったいない。
東京―大阪間の移動であれば、途中名古屋あたりでワーケーションステイしてみる。あるいは途中下車の時間がなければ、「のぞみ」で移動するところをあえて「こだま」にしてゆったりと移動ワーケーションを楽しんでみるとか。実行以前に、あれこれ構想することそれ自体が愉しいものです。
長期に渡るコロナ禍もようやく落ち着きを見せ始め、久しぶりの帰省という方も多いのではないでしょうか。長らく東京ー関西の帰省を繰り返していた筆者は、よく帰省ついでの旅行を楽しんでいました。まだ旅のリベンジ消費を解消できていない、という方は帰省つ[…]
オススメスタイル④:缶詰めワーケーション
中小企業・ベンチャーを中心に「個」としての社員の発信の重要性はますます高まってきており、また「採用広報」「リファラル採用」など人事・広報などあらゆる領域で「言語化力」が不可欠なものになってきています。広告・マーケティングの世界では「ナラティブ」という消費者とともに作っていくブランドストーリー戦略に注目が集まっており、今や全てのビジネスパーソンが「ストーリーテラー」としての側面も備える必要が出てきているといえます。
そんな時代に参考にしたいのが、古今東西の「作家」のワークスタイルです。よく締切間近の作家が旅館に「缶詰め」になり作品の追い込みにかかるというエピソードを見かけますが、一本のストーリーを完成させるためには一定の「遮断による集中状態」が必要ということでしょう。これまでは多少縁遠いイメージであった作家という職業からヒントを得た「缶詰めワーケーション」は、ビジネスにおける言語化に課題を抱えるビジネスパーソンの新たなスタイルになるかもしれません。
ビジネス環境の変化に合わせて、昨今では言葉や文脈づくりの重要性が日増しに高まってきています。広告・マーケティングの世界を見てみると近年「ナラティブ」という消費者とともに作っていくブランドストーリー戦略に注目が集まっています。あらゆるビジネス[…]
オススメスタイル⑤:秋旅ワーケーション
紅葉の美しい秋は、旅行の旬でもあります。赤く色づいた山を眺めながらの移動は、自然のアートを鑑賞しているかのよう。まさに、移動の道程そのものが「旅の目的地」であるといっても過言ではありません。
もちろん、秋に限らず日本には四季折々の自然の表情があります。大切なのは目的地に着いてからではなく、目的地へ向かい始めた瞬間から旅情を堪能すること。そうすると、すっかりリフレッシュして感性が覚醒した状態で目的地に入れます。そこからワーケーションを開始したら、きっと仕事も捗るはず。
大空から降り注ぐオーロラやナイアガラの滝など、ダイナミックな自然遺産が魅力の海外旅行。それに比べると日本国内はそこまでダイナミックなものはなくても「なにげない風景の美しさ」が魅力といえます。しみじみと味わいがある分、何度見ても見飽きないのも[…]
オススメスタイル⑥:「プレ移住体験」を兼ねたワーケーション
「いつかは田舎で悠々自適に暮らしたい」の「いつか」が変わってきています。かつては定年退職後に田舎暮らしを夢見る人たちが多かったのですが、今はもっと若いうちから。編集部のある淡路島にも続々と二拠点生活や家族そろっての移住者が増えてきています。テレワークによって、住まいの前提条件が一新してしまったので、当然のことでしょう。
ただ、移住先で複数の候補があって迷ったり、実際に問題なく働き続けられるのかなど不安もつきもの。そこで、年に何度かの連休タイミングを活用して、ワーケーションで「プチ移住体験」をしてみることをオススメします。実際に数日間滞在して、試しに少し仕事もしてみることで「通信は問題なさそう」「想像以上に仕事が捗りそうだ」など多くの気づきが得られます。
テレワークが浸透する中で、現役のうちから二拠点生活や地方移住をする人が増えてきました。そんな中「自分も10年以内には・・・」などと、漠然ながら考え始めている読者も多いのではないでしょうか。実際に地方移住に向けて動き出した時、最初にぶ[…]
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創刊時のTwitterアンケートで浮かび上がった「潮騒派」ワーケーターの存在。海の日や夏休みが近づくにつれ、心が騒ぎはじめた読者も多いのでは。編集部のある淡路島は、ぐるり360°がオーシャンビューのまさに「潮騒派の聖地」。車の窓を開けて、海[…]
ワーケーションとはWorkとVacationを組み合わせた造語で・・・などと説明するまでもなく、ワーケーションという言葉はすっかり定着しています。しかし、興味はあるけどまだ実行できていない、という人がほとんど。昨年週刊ワーケーション関西では[…]
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