ワクチン先進国の米国や英国では経済活動再開とともに人材獲得合戦が激しくなっています。これは数か月後の日本の未来予想図とも考えられるため、早めの対策が必要でしょう。生活はもちろん働き方もニューノーマルに切り替わった今、職場に求められる条件も大きく変わってきています。新しい時代において、優秀な社員を惹きつける企業が備えるべき条件とは？日本総研が主催した実証実験の結果からヒントを探ります。
優秀な社員が「超集中」する仕組み
20名の参加者を募って行われたのは、スポーツワーケーションの実証実験。仕事の合間にスキー等のアクティビティを1-2時間入れることで意図的に「フロー状態」「ゾーン」と呼ばれる超集中状態を作り出し、ハイパフォーマンスを引き出す試みです。単に気分転換のためではなく、スポーツワーケーションによって仕事の質を上げることが狙いです。
結果は、ほぼ全員の仕事のパフォーマンスが上がっただけでなく、仕事のモチベーションも向上したということです。これからのビジネス社会において生き残るためには、創造性を発揮できる人材になることが重要になります。社員の創造性を引き出すために思い切った取り組みをしてくれる会社の姿勢は、今後社員からますます高く評価されていくでしょう。
出典：“スポーツワーケーション”で、仕事の生産性は上がる？野沢温泉村の実証実験から見えたメリットと課題
なりたい自分になれる場に、人材は集まる。
福利厚生で社員をもてなすのではなく、成長できる環境とチャンスでもてなす。職場を、社員がなりたい自分になれる場、つまり創造性をおおいに発揮できる場にすることで「ここで働きたい」という気持ちを生む。これがニューノーマルな時代のリクルーティング・モチベーション管理の鍵ではないでしょうか。